断線したヘッドホンSONY MDR-CD480を修理する2 | ウレタンコーティングの剥がし方
■ 断線したミニプラグを直す
両側断線していた
左から音が鳴らないのは” アンプ側のコネクタ断線 ”が原因でしたが、演奏だけ聞こえ声が出ないのは” ヘッドホン側のコネクタ断線 ”が原因でした。まさか貰った「SONY MDR-CD480」が両側断線していたとは…。
実は着脱式のケーブル
こちら側を直すのは素人では無理と諦め触っていると、ヘッドホン側のコネクタが抜けました。貰い物なので知りませんでしたが” 着脱式 ”なんですね…流石SONY、機能性が高いです。” 知っていれば修理せずコードだけ買い換えれば良かった ”のですが、良い勉強(練習)になります。
ヘッドホン側の穴に合うプラグ見付からず
再び秋葉原ラジオ会館とラジオデパートに行きましたが、大晦日なので個人商店は殆ど閉まっています。ヘッドホンの奥に「ミニプラグ」が有り、プラスチックで囲まれた穴が小さく” 細長い専用プラグ ”しか入りません。店員に聞いても見付からず。
一度大きな「ヘッドホンプラグ」を付けてからキャップ型の「ミニプラグ」を取り付ける方法ならありましたが、” ステレオ → モノラル変換 ”の商品しかありません。
最悪” ヘッドホン側の穴を広げよう ”と一番小さな「ミニプラグ」を2個200円で購入
難易度の高いミニプラグ
” ミニプラグは接合面が小さく難易度が高い ”との事なので頑張ります
邪魔なプラスチック
ヘッドホンに多く使われる「ミニプラグ」ですが、深い位置にあり細長い専用端子しか入らず
削る
諦めて投棄するよりは…と、思い切って削ったところ上手くいきました
購入した「プラグ」の大きさが丁度良く、しっかり固定され抜けません
■ ミニプラグのはんだ付け
1.ワイヤーストリッパでコードを剥く
「ワイヤーストリッパ」でコードを剥く。包んでいる細い線が本線なので” 切断 ”しないように注意
2.線をプラグの位置に合わせる
当方の「プラグ」は「GND」が8ミリ、左右が4ミリ
3.コーティングを燃やす
「エナメル(ウレタン)コーティング」をライターで燃やす。火傷を防ぐため「チャッカマン 」を使用。延焼が早く「プラグ」との接合部分だけに抑えないと” 他の線と接触し音が出なく ”なります。
4.紙やすりで汚れを落とす
目の細かい「紙やすり」で” 燃えカスや焦げ、コーティングの残り ”を軽く落とします
5.仮はんだ
作業を簡単安全に行う前準備” 仮はんだ ”。剥いた部分に「はんだ」を流し込みます。” 2秒 ”ほどで終わらせないと「ゴム」や「コーティング」が溶ける恐れがあります。
6.先にキャップを通すのを忘れずに
” はんだ付け ”後に「キャップ」は通りませんので注意して下さい
当方は何度も失敗し今回初めて忘れませんでした
7.クリップケーブルで左右とGNDを調べる
「GND」は分かり易いので8ミリ残しましたが、左右は分かり難く事前に「クリップケーブル」で調べます。間違えると音が左右逆に出ます。
8.はんだ付け
- 写真のように線を垂直に立て『エナメル線』を” T字型 ”にします
- 最初に「GDN」を面積の広い部分に接合
- 「はんだ」が冷めたらコードを寝かし首の部分を「ラジペン」で締めます
※ 強く締めすぎるとコードに傷が付くので注意 - 次に左右コードを短い羽にある穴の内側から中を通す
- 外側で折り曲げ接合します
※ 予め「クリップケーブル」で左右を確認しておきます
※ 穴が小さく” 仮はんだ ”を付けすぎると通りません
9.動作チェック
無事左右のスピーカーから歌と曲が分かれず聞こえるようになりました
10.左右チェック
内部で線が触れ合うと左右同じ音が出る場合があります。よって「Winamp」のLRバランスを左右限界まで動かし” 片方の音が完全に消えるか ”” 左右の音が逆で無いか ”を確認します。問題はありませんでした。
■ 編集後記
5,000円のヘッドホンを修理するため道具代に5,000円要しましたが、これからは100円程度の部品代しか掛からず、技術と知識を得たので満足です。これがプロとの差か、” はんだ付け ”は難しく素人では汚くなります。一番は自分で直す楽しみですね。
カメラ:CANON EOS Kiss X5
レンズ:SIGMA 17-50mm F2.8 EX DC OS HSM [Canon用]
(実施2013年12月30日~1月14日/記載2014年2月1日)