頻繁にシステムダウンするのでパソコンを見て欲しいと頼まれました。症状から” 電力不足 ”か” 熱暴走 ”が予想されます。ケースを開き全てのファンを動作チェックするも特に問題はありません。ダウンした直後にCPUの温度チェックソフト「Core Temp」を入れ調べると” 4コアの温度は106~110℃、負荷は100% ”と異常な数値を叩き出しました。※ 気温32度
CPUファンの足4本中 3本が破損
考えられる原因は「シリコングリス」の劣化か、「CPUファン」を取り外すと間にホコリが溜まっており違和感。高性能な「CPUファン」に交換すれば解決しそうだ、眺めているとネジが落ちてきました。
” 足が4本中 2本が割れ、1本はヒビが入ってます ”。
縦置きケースの場合「CPUファン」は横向きとなり、重さと振動で剥がれたようです。
” 12年物 ”ですから、年相応の劣化ですね。
ジャンク品を漁る
本体の型番から調べると、CPUは2009年発売の「Core 2 Quad Q8400」。対応ソケットは「LGA775」。中古の方がありそうですね。
中古の「CPUファン」を「ハードオフ」で見た事があり、「PCデポ」へ向かう途中、少し遠回りをし寄りました。青いジャンク品の箱に6~8個ほど「CPUファン」が入っています。対応ソケットの記載は無し。袋上から合わせると3個「LGA775」用と思われる物を発見。一番良さそうな接触面が「銅」の商品は、「接続パーツ」が1本紛失されています。「接続パーツ」が2本折れた商品を部品取り用に購入。” 2個で1,100円(税込)”成功すれば安く済みそうです。
” 左は足が2本破損、右は足が1本紛失 ”。「銅」の方が熱伝導率が高いので右を使用します
古いシリコングリスを取り除く
石化した「シリコングリス」を綿棒で丁寧に落としました。残っていると熱伝導率が下がり冷え難くなります。CPUは「ハードオフ」に300円で売っており、マーザー対応のCPUが分かれば買っても良かったのですが。
ジャンク品から部品取り
失敗は出来ませんので、最初破損した足で分解の練習をしました
結局PCを分解することに
今まで付いていた「CPUファン」は裏から挟んで固定するネジ式。今回のは「リテール品」の簡易型です。「マザーボード」の裏から固定金具を外すのに通常ケース裏側の蓋を開けますが、このhp製パソコンは溶接されています。結局” 自作PCのように分解し組み直す ”という面倒な事になりました。
シリコングリスを塗る
長年AMD派でIntelは低迷期に1回購入したのみ。取扱説明書も無く知らないタイプなので取付が難しい。勝手が分からず「シリコングリス」を塗る前に何度か練習をしました。
昨年調べた最近のやり方です。「マスキングテープ」で四角く囲み
※ 本来は5mm程内側にする
ヘラで平らにします
余ったシリコングリス再利用
昨年「PSO2NGS」のサービス開始に合わせ高性能CPUに買い換えましたが、その時「PCデポ」にて千円で購入した2回分の「シリコングリス」。昨晩引き出しの中を見て駄目にしそうと考えた矢先でした。これで使い切り無駄にせずに済みました。「CPUファン」に最初から塗ってある物より別売の方が熱伝導率は高いです。
異音はぐらつくファンと高速回転が原因
修理前は” ぶおぉぉぉぉぉん ”と掃除機のような爆音でしたが、「CPUファン」を交換すると無音になりました。足1本と不安定で振動していたのと、「CPU」が冷えず” ファンの回転速度が最大まで上がった ”事が要因。壊れたのは速度調整付きの少し良い「CPUファン」か。交換した「リテール品」は静音で一定速度で回るタイプか。
大成功!温度は半分に
修理前と修理後の温度比較。最初のチェックで110℃出た時は慌てて電源を落としたのでSSは無し(ノーカン)。「ハードオフ」から帰宅後に再度チェック。先程は気温32度、日が落ち気温26度まで下がり修理前のCPU温度も10℃減。修理後と比較すると” 4コア平均95℃ → 41℃ ”と半分以上さがり大成功。それから1日様子を見て貰いましたが、最高56℃だったとのこと。
「ハードオフ」で入手し引き返しましたが、「PCデポ」では古すぎ扱って無い可能性がありましたね。初めてジャンク品を買いましたが、活用法の勉強になりました。
(記載:2022年6月25日)